数学月間の会

SGK通信(2014-05)サイエンスカフェ情報

「サイエンスカフェみたか」の以下の情報を岡崎昌史さんから頂きました:
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日本の伝統的な文化である折り紙は数学でも研究されています。太陽電池パネルを小さく畳み、宇宙で広げる際に折り紙の手法が使われている他、産業界やファッションでも採用されています。折り紙が意外なところで使われていることや「折り畳みの数学」について、石田さんからわかりやすく話していただきます。また、いろいろな試作品を持って来られますのでご覧ください。最後に、折り紙で簡単なフラワーポットを作ってみましょう。コーヒーなどソフトドリンクとクッキーを食べながら気楽に話をお聞きいただき、自由に質問をしてください。ご参加をお待ちしています。
 折り紙の手法を使った試作品は石田さんの下記のサイトで見ることができます。
  http://sachi7.webnode.jp/
 ◆期日:3月6日(木)午後6時半~8時半
 ◆場所:三鷹ネットワーク大学 三鷹駅南口徒歩2分 三鷹駅前協同ビル3階        0422-40-0313
 ◆ゲスト:石田祥子(いしだ・さちこ)さん
明治大学先端数理科学インスティテュート研究員。2004年京都大学大学院航空宇宙工学専攻修士課程修了。数値流体力学と流体の安定性を学ぶ。民間企業で振動と騒音を研究。東京工業大学大学院機械物理工学専攻研究員を経て、12年4月より現職。折り紙の数理に基づいた構造設計と折り紙構造物の振動音響解析を研究。
 ◆定員:25人(先着順) ネットワーク大学事務局(0422-40-0313、
  E-mail:info@mitaka-univ.jpへお申込みください
 ◆参加費:800円(茶菓子代を含みます)
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SGK通信(2014-03)RIMS研究集会の様子


◆教育数学の一側面-“高等教育における数学の規格とは”

RIMS研究集会,研究代表者:岡本和夫(2014.2.12~2.14,京都大学RIMSにて)が開催されました.
最終日は雪でしたが,3日間熱心な議論が行われました.
プログラム→program
主に学習の質保証・参照基準の観点から,教育数学への意見交換がなされました.
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◆以下は,数学月間の会(SGK)から見た感想です:

工学部においても数学科で教える内容の数学で間に合わせるのではなく,それぞれの専門に必要なレベルにあった教育数学が望ましい.非数学系に対しての数学も同様に必要である.
数学月間の視点からは,工学や社会の課題に直面して既成の数学を学習せよという姿勢ではなく,数学者の方が入り込み,ニーズに合った数学を示し解いて見せることが,数学の信頼獲得に非常に重要であると考える.今回の教育数学の提案の中にもそのような方向性がうかがえる議論が多かった.
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SGK通信(2014-02)教育数学の研究集会

教育数学の研究集会があります.
公開ですので興味ある方,一緒に考えることをお勧めします.
今日,学生にどのような内容の数学が必要であるのか?
他教科との連携や数学の体系としての完備の考慮が必要でしょう.
「数学と社会の架け橋」数学月間の立場からも参加します.
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RIMS研究集会
教育数学の一側面
―高等教育における数学の規格とは-
京都大学数理解析研究所の共同研究事業の一つとして下記のように研 究集会を催しますのでご案内申し上げます.
岡本和夫(大学評価・学位授与機構), 蟹江幸博
日時:2014年2月12曰(水)9:30〜2月14曰(金)17:00
会場:京都大学数理解析研究所420号室
プログラムprogram_RIMS.pdf
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SGK通信(2014-01)今年のMAMと数学月間懇話会予定

◆ 2014年の米国MAMのテーマは,
“Mathematics, Magic and Mystery”
に決まりました.おもしろそうですね.
この3Mは切っても切れない縁がありますね.
http://mathplace.org/news/mathematics-awareness-month-april-2014

◆数学と社会の架け橋=数学月間は7/22~8/22です.
この期間に数学に関心を持つイベントが活発になることを願っています.
2014年の「数学月間懇話会(第10回)」は,
例年通り7月22日午後に,東大(駒場)で実施予定です.

本年もよろしくお願いいたします.
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SGK通信(2013-13)「数学月間」の栞

「数学月間」の栞,      SGK  片瀬  豊

(数学月間の主旨・実績は日本数学協会のホ-ムペ-ジで「数学月間の会」をご覧下さい。日本の数学月間は7/228/2222/7が円周率πに、22/8が自然対数のeに近いところで決まりました)


日本の数学月間は2014H26で10回目を迎えます。更なる継続・蓄積・発展を願いたいものです。数学月間の基本的な筋道は「数学と社会の架け橋」で両者の交流を密にして相互の発展を期待したいところです。学習意欲減退が懸念された数学教育の現場で、挽回の出前授業のアンケートに興味・関心のキーワードが「日常生活に役立つ数学」であった点に嘱目したい。数学月間(7/228/22)のイヴェントをどしどし発案して参画頂きたい。そのTPOを数学月間の会/SGK:谷 克彦 sgktani@gmail.comにご連絡下さい。

個々の大学、研究所、グループ等で登場して来たイヴェントの品質機能を層別して見易くした。新しく発案する、或いは評価する目安としてご覧頂きたい。 

 

Ⅰ 心意気   A 数学は万学に通じる

             B 社会は数学を待っている

          C  数学教育の再生強化

          D 数学と社会の相互交流

 

Ⅱ 姿。形  α 数学手法を諸科学が活用する(横幹連合)

         β 数学と企業の連携したい問題を提言する(九大/文科省)

         γ 数学を社会各方面に教える(日本数学協会)

         δ 数学者が社会の問題に立ち向かって見せる(米国MAM

 

Ⅲ 対象者  1 小中学生・先生 - - - 鳥取大、リスーピア

         2 高校生・先生 - - - - 阪大、数学学習の栞

         3 大学生・先生 - - - - 上智大、米国MAM

                   4 社会人・企業人 - - - 東大駒場、お茶大、米国MAM

 

Ⅳ 着眼点 

a 数学の学習意欲、基礎的数学力を向上させる数学教育方式を編み出して欲しい。

  日常生活に役立つネット教材の普及が望まれる。

b 数学のエリ-トを育成する。地域永続型の数学サ-クルを支援して充実させる事

  が数学の発展に繋がり易い。

c 数学の先端にあると同時に応用的にも広く関心を持たれそうなトッピクを選んで

  啓蒙活動をする。数学志望者の増大が期待される。

d 数学の社会的需要を開発する。数学を活用するテ-マを発掘して研究者の注目を

  集め、その所在を明示して社会の発展に結び付けて行く。

 

 米国では社会の各階層にモニターが居て、毎年の行事を批評する意見が多く集まって次の改善に資する様になっている。日本でも評価やご意見をお寄せ頂きたい。

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SGK通信(2013-12)10月23日は化学の日

日本化学会,化学工学会,新化学技術推進協会,日本化学工業協会は10月23日を「化学の日」,10月23日を含む週(月曜日~日曜日)を「化学週間」と制定いたしました.
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なぜ,10月23日か? これはアボガドロ数からですね.
「7月22日の数学月間」の普及も進めましょう(22/7はπです).
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SGK通信(2013-11)年次大会より

ヨッヘン・ブリューニング教授(フンボルト大学)の講演があった(上野会長の同時通訳つき)質点による近似が意味を持つ限り,非常に大きい距離(宇宙)でも非常に小さい距離(原子)でも同じ方程式が支配していることに言及.
■ニュートン(1642-1727)の定式化した世界観の基礎となった巨人の肩-アリストテレス,ユークリッドの世界観から講演が始まった.アリストテレス(Bc384-322)は変化する運動の概念,平均速度,平均加速度,...などの概念や,地・火・水・空気の4元素を考えた.月より遠くの宇宙はエーテルで満たされており,完全な物理法則に支配されるとした.アリストテレスはLife is motionであり,physicsとは生きている世界のすべてを意味した.アリストテレスの世界観がニュートンの世界観--運動によって絶えず変化している厳密な法則に従う世界で,その方程式は一意的に解くことができる--の基礎になった.ケプラー(1571-1630)--円錐曲線の研究.地球の形(長軸/短軸=1000/999),楕円軌道であることや面積速度一定などの法則--の業績や,バーローから学んだユークリッド幾何学を基礎に,質点系の重心の運動理論を完成した.
■ニュートンの後続は,オイラー,ヤコビ,ヘルムホルツ,ポアンカレ,アインシュタインに至る.ヘルムホルツは,因果律の自然哲学.彼のポスドクにマイケルソン,シュテファンがおり相対論へと続く.ポアンカレは運動の方程式の解はあるが,初等関数で解けないものがほとんどであることを示した.時空の幾何学変化とエネルギーの変化は同じであることが相対論になる.
■銀河系の中心は地球から25,000光年のいて座A*にあり,太陽の4.6×10^6倍の質量のあるブラックホールがある.近傍のガス雲が2年以内にブラックホールに引き込まれるのが観測できるらしい.
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SGK通信(2013-09)数学月間懇話会の報告

7月22日に行われた「数学月間懇話会(第9回)」の講演資料です.

1.「考える楽しみわかる喜び」水谷一
  ⇒ Mizutani_lecture.pdf  Mizutani_ex1&2.pdf
2.「最小二乗問題の新解法と逆問題への応用」速水謙
  ⇒ Hayami-A.pdf  Hayami-B.pdf
3.「数学祭り」谷克彦
  ⇒ festivalV4_tani.pdf
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SGK通信(2013-08)小林昭七教授追悼

小林昭七教授と数学月間    SGK 片瀬 豊

 

米国バ-クレイ校の小林昭七・数学名誉教授が昨20128月に昇天されました。心からのご冥福をお祈り致します。 

-「君は逝く世界に虹を渡しつつ」-SGK通信(2013-02)で既報

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小林教授の数学月間に関する随筆集が岩波書店730日予定で

発行されます。 「顔をなくした数学者;小林昭七」1680

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SGK通信(2013-07)数学月間懇話会写真

第9回数学月間懇話会は,米沢興譲館高校の1年生32人の団体参加を得て,70人教室(東大駒場,数理科学研究棟002号室)が一杯になる盛況でした.ご参加の皆様有難うございました.内容概要は,近々後続のSGK通信に掲載します.現在,駒場博物館で開催中の特別展”計算折り紙”も興味深いものです.数学月間懇話会の開始前の時間に,高校生の皆様も見学しました.
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SGK通信(2013-06)数学月間懇話会の内容予告

数学月間懇話会(第9回)が近づきました.
1)水谷一氏の講演で扱う内容を一部お知らせしましよう.




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以上の出題は水谷一氏です.
[問題1]初等幾何----座標,方程式
[問題2]算数,1次方程式----線型代数
[問題3]組合せ問題----有限体の理論
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SGK通信(2013-05)数学月間懇話会(第9回)

数学月間懇話会(第9回)
日時●7月22日,14:00-17:00
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1.考える楽しみわかる喜び,水谷一(日本数学協会)

幾つかの問題に挑戦し,問題の奥にある数学的構造を見つけ喜びを味わおう.
2.最小二乗問題の新解法と逆問題への応用, 速水謙(国立情報学研究所)
画像の再構成や薬物動態など様々な分野で使われている最小二乗法について知ろう.
3.数学月間について
日本および世界の”数学まつり”の話題など
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会場●東京大学(駒場)数理科学研究科棟
最寄り駅●京王井の頭線「駒場東大前」
参加費●無料
問合せ先●日本数学協会,数学月間の会(SGK)
sgktani@gmail.com,谷克彦(SGK世話人)
 ご参加お待ちしています.
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SGK通信(2013-04)数学果し合い

フランス「ル モンド(世界の意)」に「数学果し合い」と題した動画連載が始まったという情報を得ました.1週間以内に解答を plusproduit@lemonde.fr に送ると,正解者のうちから抽選で...をもらえます.
◆フランス語がわからなくても,映像だけで推測出来るのは,第二回の問題:
立方体を平面で切り取り,切り口が正五角形になるのは?
http://www.lemonde.fr/sciences/video/2013/04/05/les-defis-mathematiques-du-monde-episode-2-le-cube-tranche_3154892_1650684.html
◆今週の第三回は,Jean-Hervé Cohen(高等専門学校予備門の数学教授)の出題で,3行3列ラテン方陣の隣接和に関連する問題です.
(まだ解答が発表されていないのは,2,3回です)
◆第1回の問題は,右から読んでも左から読んでも同じ数(例えば、12321)になる並びに関する問題です.(第1,2回の出題者は、2010年 Fields Medal を受賞した Cedric Villani 氏です)
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SGK通信(2013-03)小林昭七先生記念シンポジウム

小林昭七先生記念シンポジウムと偲ぶ会のご案内

前略

早春の候、皆様におられては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。

小林昭七先生は昨年829日にお亡くなりになりましたが、先生の数学界での多大なご貢献を記念して、小林昭七先生記念シンポジウムの開催を計画しております。ぜひ皆様にご参加いただければと思っております。 

 また、このシンポジウムの最終日に、小林昭七先生を偲ぶ会を開きたく、ご案内を差し上げました。ぜひ皆様のご参加をお待ち申し上げております。

 

小林昭七先生記念シンポジウム組織委員会

委員長 落合 卓四郎

 

早々

「小林昭七先生記念シンポジウム」

日時  2013年5月22日(水)‐5月25日(土)

場所  東京大学大学院数理科学研究科大会議室

詳しくは、URL: http://www.math.sci.osaka-u.ac.jp/~enoki/symp/Kobayashi2013/ をご覧ください。

参加料 500円 

 

「小林昭七先生を偲ぶ会」

日時   2013年5月25日(土) 18:00-20:00

場所   東京大学大学院数理科学研究科コモンルーム (井の頭線「駒場東大前」下車)

会費   10,000円

      (会費の一部をカリフォルニア大学バークレー校小林基金に寄付を予定しています)

なお、大変お手数ですが、ご参加いただける方には、以下のメールアドレス(東京理科大学 田中真紀子宛)

         tanaka_makiko@ma.noda.tus.ac.jp

宛に、5月15日(水)までにお申し込みください。

 

問い合わせ先

2788510 千葉県野田市山崎2641

東京理科大学理工学部数学科

田中 真紀子 

電話: 04-7122-9322 Email: tanaka_makiko@ma.noda.tus.ac.jp

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SGK通信(2013-02)小林昭七教授と数学月間

 米国バ-クレイ校の小林昭七・数学名誉教授が昨2012年8月に昇天されました。心からのご冥福をお祈り致します。 「君は逝く 世界に虹を 渡しつつ」
                   
 2003年、米国に数学月間(Mathematics Awareness Month /MAM)というのがあると小林教授から紹介されました。山崎圭次郎教授らとウェブサイトを調べたところ1986年に所謂レーガン宣言で始められ、社会の諸問題・各分野に対する数学の効用を強く意識して全国的に研究する様強力に進められて来ました。学生の数学力低下が強く意識されており、日本においても「ゆとり教育」が問題になっていました。そこで22/7がπ に近く22/8がeに近いところから  7月22日~8月22日を数学月間とする様日本数学協会に提言し2005年に採択されるところとなりました。

 小林教授は世界各地を廻って特別講義やシンポジュウムをされており年に1回日本にも見えられたので数学月間に関する情報交換を続けて来た次第です。 

米国MAMの目標は「数学の社会的理解と評価」を掲げており、日本では「数学と社会の懸け橋」を掲げて推進する事になって来ました。それぞれの大学が核になって数学月間行事を展開する様になっています。小林教授の遺志を継いで7/22~8/22数学月間行事を継続、拡大して日本の社会と数学界が益々発展する事を期待する次第です。
                                       SGK 片瀬 豊
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◆お知らせ
[小林昭七先生記念シンポジウム]が,5月22~25日,東大駒場で開催されます.最終日5月25日夕に偲ぶ会があります.
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SGK通信(2013-01)数学月間2012のまとめ

■今年の“数学月間懇話会(第9回)”は,例年通り“月間”初日7月22日に実施いたします.詳細はSGK通信に掲載いたしますので,ぜひご参加ください.
(ちなみに,今年の米国MAMの統一テーマは,“持続可能性の数学”です)
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■「2012年数学月間のまとめ」を,“数学月間だより”として「数学文化」の次号に掲載します.詳細はそちらをご覧ください: 以下はその概要
2011年の数学月間懇話会のテーマの一つは,”サイバー世界のモデリング”北川源四郎氏(統計数理研)であった.ちなみに,2012年(4月)の米国MAM(Math Awareness Month)でも,”数学,統計,そしてデータの洪水”がテーマであった.我々の周囲には,天文,生物,気象,環境放射線などを観測するセンサー・ネットワークがある.コンビニのPOSシステムや金融相場,Google検索,Facebook,Twitterなども,莫大な量のデータを時々刻々集積する.これらのデータから,必要な情報をきめ細かく解析することが望まれる時代である.
私たちの世界は不確で危うい.確実なものは何もない.今,正しいと信じられている科学法則でさえ,例外が観測されれば崩れてしまう.山のような観測データから引き出した法則も,真実かどうかは永遠にわからない.それは,観測データを説明できるモデリングでしかない[そこに道具として使われる数学は真実であるのだが].
我々はYES/NOのデジタル思考に毒されているので,そのような答えを要求する.しかし,YES/NOの答え(2値化)は非科学的な種々の思惑が働き胡散臭い.我々は確率に馴染む必要がある.このような時代に鑑み,SGKは2012年の数学月間懇話会のテーマの一つに”ジャンケン”を取り上げた.奇しくも,2012年の「上智大学数理科学講演会」(7/29)は,”数学と金融-統計的データ解析の視点から-”であり,「お茶の水女子大学・夏期数学講習会」(7/29-30)は,”20世紀に花開いた確率論”であった.
2012年の“数学月間懇話会”の講演は以下のものがあった:
(1)石黒真木夫氏(統計数理研・名誉教授),ジャンケン.
(2)細矢治夫氏(お茶の水女子大名誉教授),化学数学.
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SGK通信(2012-15)和算小説2つ

1.「算法少女」でおなじみの遠藤寛子氏の旧著「きりしたん算用記」が,PHP文芸文庫から再版されました.たいへんすがすがしく心打つ作品です.寛永時代に出版された和算所書「塵劫記」へ繋がる時代背景の小説です.

2.映画「天地明察」(冲方丁 作)を見ました. 暦の改定をした渋川春海(安井算哲)の話. 日食や月食の予想をはずす当時の暦「宣明暦」を廃し,元で作った「受持暦」(当時,最も正確な暦であると観測で確認した)を改良した「大和暦」を作った.貞亨元年(1685)のことです.各地の緯度測定,和算と算額,関孝和,本因坊など多彩な時代環境が楽しめます. 関孝和のセリフが,数学と物理(観測)の性格の違いを思わせ面白い.改暦を実現しようとする水戸光圀,権益を守ろうと抵抗する公家たち-いつの時代も同じだ.
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SGK通信(2012-14)じゃんけん道場

今年の「数学月間懇話会」で「じゃんけん」をお話しいただいた,石黒真木夫さんから,以下の情報を得ました:スマートフォンアプリ「じゃんけん道場 - 君は統計思考に勝てるか」.これを試してみると面白いです.
(私はまだスマートフォン持っていないので,残念.Web版が使えます)
 
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