数学文化公開シンポジウム「『分数ができない大学生』から10年」を開催いたします
数学文化公開シンポジウム「『分数ができない大学生』から10年」を開催いたします
今年は『分数ができない大学生』が出版されてから10年になります。 10年前、おりしも改定されていた学習指導要領では、実際にはゆとりがない「ゆとり教育」がその頂点に達しつつありました。総合的な学習の時間が大きく導入される一方で、教科の時間は大幅に削減されました。そのあおりで、算数では計算がさらに軽視され、中学・高校の理科の授業への障害の懸念すら出てきました。
しかし、『分数ができない大学生』が、「一流大学でさえ、小学生の計算で躓く学生が 2割もいる」などの実証的な問題提起をしてから、流れが一変しました。今回の学習指導要領の改訂は、その中で行われており、以前よりも教科の時間の回復がなされています。
今回のシンポジウムは、『分数ができない大学生』の出版前後の舞台裏や、「分数計算ができないだけが問題なのか。」「筆者たちは総合的学習に反対なのか。」のような疑問にも答えていきます。これからの教育のあり方を皆さんとともに考え、積極的な議論を繰り広げていきます。
日時:平成21年5月23日(土)13:30〜15:30
会場:パナソニックセンター東京 リスーピアホール
http://panasonic.co.jp/center/tokyo/access/
司会:岡本和夫
パネラー:有田八州穂、岡部恒治、西村和雄、兵頭俊夫(50音順)
共催:リスーピア(案内のURLは下に)
http://risupia.panasonic.co.jp/ev_html/ev090428_symposium.html
なお、数学協会事務局でもお問い合わせ等ができます。
なるべく、eメールもしくはFAXでお願いします。
田村一夫氏をしのぶ会のおしらせ
当日12:30より、田村一夫氏の追悼の会を開きます。田村氏は日本数学協会創設以来副会長として、珠算界と数学界の橋渡し役を担っていただきましたが、2月11日に惜しまれながらご逝去なされました。ご冥福をお祈りします。なお、平服でご参加くださるようお願いします。